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介護保険制度における「散歩」の同行に関する緊急報告

 2008年11月18日に行われた大河原雅子参議院議員の国会質問以降、介護保険制度における「散歩」の考え方についての議論が全国で行われています。これを受け、当会でも2008年末から翌年始にかけて、都内の保険者の「散歩」に対する見解について独自に調査を行って参りましたので、ご報告いたします。

情 報 収 集 の 結 果 概 要

 当会では2008年12月~翌1月にかけて、都内の保険者の「散歩」に対する見解について情報を収集しました。島しょ部を除く全53保険者のうち、12保険者(23%)について書面情報を、11保険者(21%)については保険者職員の言及情報を、3保険者(6%)については介護支援専門員の言及情報を入手しました(合計49%)。情報収集にあたり、多大なご協力を賜りました市区町村連絡会の皆様には、厚く御礼を申し上げます。

 集められた情報の読み込みを行った結果、「散歩」という表現を用いた場合には算定されないと解釈できる見解を示している保険者は過半数の15保険者(58%)に上りました。今回の情報収集では、前述の国会答弁を受けて態度を緩和したと思われる回答もみられたため、これ以前の実態はさらに高い割合だと考えられました。

[更新状況]

  • 2010.3.30:下記の通り、厚生労働省や東京都より「散歩の同行を一律には排除しない」旨の文書が発出されており、本報告に掲載されている各市区町村の情報も古いものとなってきたため、本報告は一定の役割を終えたと判断し、掲載を中止しました。
  • 2009.8.3:厚生労働省からの各都道府県介護保険主管課宛事務連絡「適切な訪問介護サービス等の提供について(2009.7.24)」を追加しました。散歩の同行が、訪問介護費の支給対象となり得るものであると言及されています。 
  • 2009.5.15:東京都からの各区市町村介護保険担当課長宛事務連絡「訪問介護員による散歩の同行について(2009.3.31)」を追加しました。
  • 2009.2.5:小平市の情報(P7)、再質問に対する国の答弁書(P1)を追加しました。
  • 2009.1.23:中野区見解(P8)が最新のものではなかったため、更新いたしました。