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精神障害のある事例に対する介護支援専門員の担当意向、苦手意識、やりがい感とその関連要因

報 告 書 要 旨

 困難事例として採り上げられることが多い精神障害のある事例について、利用者と家族の状況を変化させた6つの架空事例を設定して、担当意向、苦手意識、やりがい感を調査しました。

 結果、利用者や家族の状況がより複雑だと思われる事例において、担当意向は減少し、苦手意識は増加していましたが、やりがい感については、よりやりがいを感じない人が増加するとともに、より強くやりがいを感じる人も増加していました。介護支援専門員の中には、より難しいと思われる事例にこそやりがいを感じるという人が存在することが分かりました。

 また、担当意向の関連要因を調べた結果、困難事例に対してより高い担当意向をもつ人は、(1)事例に対する苦手意識が低く、(2)やりがい感が高く、(3)介護保険制度の改正を肯定的に捉えていました。また、(4)介護保険内外の業務の区別を意識している人は、地域包括支援センター等があまり協力的でなくても、担当意向が低下しないという関連がみられました。

 困難事例を担当することへの抵抗を減らす上で、(a)困難事例への苦手意識を減らしやりがい感を高めること、(b)介護支援専門員が介護保険制度の改正を少しでも肯定的に捉えられるような方策を検討すること、(c)介護保険内外の業務の区別を意識して、たとえ支援が少ない状況の下でも、資源を開拓する能力を身につけることなどが重要である可能性が示されました。

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